2人の小学生の子供と理系な夫と暮らしているHIROKOです。

 

分娩にも様々な種類があります。

その中で、今回取り上げるのが無痛分娩です。

 

無痛分娩とは、麻酔の力を借りて陣痛の痛みを軽減しながらお産をすること。

 

似た言葉に和痛分娩というものがありますが、

ガイドラインなどの取り決めはありません。

 

 

どちらも、陣痛の痛みを和らげることを目的としています。

 

そもそも出産は、陣痛の波に合わせていきみ、赤ちゃんを押し出します。

 

ですからある程度の陣痛を感じなければいけません。

絶対に痛くない出産とは言い切れないのです。

 

自分で体験して感じたのは、先生の考え方によるところが大きいのかな?

ということでした。

 

私が無痛分娩を選んだ理由

 

前回、難産の末に息子を出産した記事に書いたように、

出産が私の中でトラウマ級に辛い思い出として残ってしまいました。

 

しかし子どもは2人欲しいという思いは変わらなかったので、

私は無痛分娩をしてくれる病院を探しました。

 

 

はい。第2子を妊娠する前からです。

普段の計画性の無さはどこへやら、やる時はやるんです。(もうあんな思いはしたくない!)

 

 

前回のお産で最も私を苦しめたのは、なんと言っても長時間の陣痛でした。

 

促進剤の影響か、かなり早い段階で5分置きの陣痛に襲われ、

大騒ぎをしながらあの痛みと闘った12時間は、私の人生で一番辛い時間でした。

 

 

運良く、私の住む街には無痛分娩をしてくれる病院が二つありました。

 

ひとつは総合病院。

 

でもなあ、総合病院は飯マズだしなあ。

 

前回のお産では、ホテル並みの個室で朝は優雅にフレンチトースト、

退院前夜のお祝い膳ではステーキと尾頭付きの鯛

(組み合わせは微妙ですが、めでたい感じは伝わります)と、

 

どこだかのシェフが監修した料理に舌鼓を打っていた私は、

総合病院の食事に難色を示しました。

 

 

あとひとつは駅前の個人病院。

 

うーん。

通院の度に駐車場難民になるのか…。

 

だったら総合病院にするか。私は総合病院で第2子を産むことに決めました。

 

あ、お忘れかもしれませんが、この時点で私はまだ妊娠すらしていないですからね。

 

切迫早産

 

一人目はすぐできたんですが、二人目は思ったようにいかなくて、

通販で排卵検査薬を買って何度もトライし、予定より1年遅れて妊娠しました。

 

 

総合病院で初めて診てもらったS先生には、無痛分娩がしたいと伝えました。

ちなみにそこの病院では、確か無痛は6万円でできたと思います。

 

 

妊娠6カ月を過ぎたあたりから、お腹が頻繁に張るようになりました。

 

3歳の息子を毎日公園に連れて行き、

追いかけまわしていればやむを得ないことです。

 

 

検診では、切迫早産の恐れがあるから絶対安静にするよう言われました。

 

トイレ以外起きるなと…。

無茶ぶりが神々しくさえ感じます。

 

映画「シャークネード」並みの無茶ぶりです。

 

 

とりあえず、なるべく布団に寝転がる日々を送ろうと心がけましたよ。

 

3歳の息子には、どこまで理解できるかわからないけれど、一応説明しました。

 

…結局、息子があーだこーだ言う度に布団から起き上がることを繰り返すうちに、

私は気づいてしまったのです。

 

 

繰り返し布団から起き上がるのが一番体に負担かかってんじゃない?

 

入院で息子と離ればなれに

 

公園へ行く回数を減らし、家事もおろそかにし(笑)一応私なりにやれることはやりました。

 

まあ、焼け石に水ですけどね。

最終的には子宮口は5㎝まで開き、有無を言わせず入院となりました。

 

息子は遠くに住む母に連れられて行ってしまいました。

 

 

毎朝息子と電話で話すたび、彼が食べ物の話ばかりするのが気になりましたが(笑)

 

母が教えてくれたのですが、毎晩布団に入って眠る寸前に、息子はポロッと涙を流し

 

「○○ちゃん、ママに会いたいの…。」と言うのだそう。

 

それを合図に彼は眠りに落ちるんだとか。

 

最初は母も、可哀想に…と思っていたらしいのですが、

そのうち心の中で(よしっ!寝る!)という喜びの合図になったそうです。

 

うん、その気持ちよくわかる!

 

 

子宮口はかなり開いているものの、

ベッドで安静にしているとお腹の張りは起きませんでした。

 

予想より早く、しかも長く病院食を食べることになりましたが、

友達が持ってきてくれた「おとなのふりかけ」がとても重宝しましたっけ。

 

先生ってば…

 

毎朝回診に来てくれるS先生に、私は不安を抱くようになりました。

 

この人…私が無痛分娩を希望しているの忘れてないか?

 

無痛分娩は計画出産になりますから、前もって日にちを決めなくてはいけません。

そろそろ決まっててもおかしくないはずなのにな。

 

「先生。私、無痛分娩を希望しているんですが…。」

 

「えっ!そうなの?もっと早く言ってよ~。

担当変えなきゃだめだよ!僕は無痛やんないからさ。」

 

 

忘れてたのあんたでしょーが!

 

先生と呼ばれる人たちが、理不尽なのは世の常です。

 

私は大人ですから知っています。

 

O先生登場

 

午後、S先生よりだいぶ若いO先生が挨拶に来られました。

 

「無痛分娩を担当しているOです。

これから出産まで、僕が担当することになりますね。よろしくお願いします。」

 

そして、38週2日目に出産することに決まりました。

 

 

「そこまで持てばの話だけどね。それ以前にお産が始まってしまったら、

僕が非番の時には自然分娩になるからね。なんとか頑張って!」

 

 

内診では、すでに赤ちゃんの頭に触れることができるらしく、

満床の4人部屋で一番お産が早いだろうと言われていました。

 

 

神様神様!

お願いします。

どうか無痛分娩で産ませてください!

 

一生に一度の…

 

あ、前回の出産でもお願いしましたが、

あの時は聞き入れてもらえなかったのでノーカウントですよね?

 

私は必死に祈りました。

 

息子との再会

 

正産期を迎え、私は退院することになりました。

 

もういつお産をしてもいいということです。

 

…いくないっ!

無痛分娩するために、私は意地でも38週2日まで耐えなきゃなんないのっ!

 

 

息子と久々の再開。

主人が駅まで母と息子を迎えに行き、私は外に出て今か今かと待ちわびました。

 

 

車が近づいてきました。

窓から私を見つけた息子は、顔をくしゃくしゃにして泣き始めました。

 

ドアを開け、一目散に私めがけて走ってきます。

 

「ママ!ママママママママッ!」

私の腰にしがみついて泣きじゃくる息子を抱きしめました。

 

「ママもずっと会いたかったよ。ごめんね。寂しかったよね。ありがとね。

○○ちゃんが頑張って我慢してくれたから、ママもう平気になったよ。ありがとね。」

 

私たちはしばらく泣き続けました。

 

 

私も主人の両親も、新幹線や電車を使って5時間程離れたところに住んでいます。

 

3歳まで、いつも私と二人で過ごしてきた息子。

 

1日も私と離れたことのなかった息子にとって、

1ヵ月以上も私と離れることがどれほど辛かったか。

 

あれほど駄々っ子で手の掛かる息子が、

今回の件で私の前で泣いたのは、その日が初めてでした。

 

 

1カ月前、母と息子を駅のホームまで見送りに行った時、

息子は口を真一文字に結び、終始険しい顔をしていました。

 

怒ってるよな…。

私はそう思っていましたが、きっと彼は泣くのを必死にこらえていたのでしょう。

 

泣いたらママもおばあちゃんも困るから。

 

私が入院するということは、彼にそう決意させるほど、

重大な事件だったのだと思います。

 

いよいよ出産

 

私の心配はどうやら杞憂に終わることが多いようで、お産が始まる兆候も表れず、

無事38週2日を迎えることができました。

 

赤ちゃんが下がりきっていたので、もう恥骨が痛くて痛くて。

まともに歩くことさえできなくなっていました。

 

 

「もう半分お産が終わってるようなもんだね。陣痛が起きればすぐ産まれると思うよ。

それにしても、よくここまで持ったね。」

 

先生は笑いながら言いました。

 

 

手術着に着替えてベッドに上がります。

 

ここはベッドがそのまま分娩台になる仕組みなので、

陣痛室から分娩室に移動する手間が省けます。

 

 

前回のお産で付き添いが叶わなかった主人もリベンジです。

 

ふと気づくと、部屋の隅っこに若い女の子が二人。

あれ?あの子たちは一体…。

 

 

「彼女たち看護実習生。

もし○○さんさえ良ければ、見学させてもらっても構わないかな?」

 

なるほど、そういうことか。

 

「はい。大丈夫ですよー!」

 

不安そうな顔をしていた実習生二人の顔がぱっと輝きました。

 

彼女たちは私のそばへ来て自己紹介を兼ねて挨拶をしてくれました。

 

痛いの?痛くないの?硬膜外麻酔

 

「じゃあ、これから硬膜外麻酔するね。」

 

O先生の合図で、私は海老のように腰を曲げて横向きになるよう指示されました。

 

先生は腰に近い背骨のあたりをグリグリと指で押し、

針を打つ場所をさがしているようです。

 

注射はまったく平気なのですが、やはり初めてのこともあり、

噂では痛いと聞いていたので、私は緊張してきました。

 

 

「やっぱり痛いんですよね?」

 

「うーん。最初に皮膚の表面に麻酔を打つからね。それが一瞬チクッとはするけど、

その後は全然平気だよ。じゃ、チクッとするよー。」

 

 

確かに一瞬チクッとしました。

これはまだ普通の注射と同じですからね。可愛いもんです。

 

ところが、続いて刺された針が奥へ奥へと差し込まれる瞬間、

思わず腰が引けてしまう程の痛みを感じました。

 

痛みに反応して動いてしまう体を助産師さんが押さえます。

 

 

硬膜外麻酔の長い針は、グリグリと私の腰の奥へと進みました。

私は歯を食いしばり、ベッドの端をつかみました。

 

針が到達すると、何かが私の腰の奥に広がりだしました。

 

麻酔液が注入され始めたようです。

 

カテーテルを通して、出産が終わるまで麻酔液が注入され続けます。

 

 

私は昔から麻酔が効きやすい体質らしく、

すぐにお尻の下から脚にかけて温かくなり始め、

ビリビリ痺れたような感覚に襲われました。

 

 

助産師さんがお腹に分娩監視装置のベルトを巻くのですが、

もう下半身がピクリとも動かないので腰を浮かせることもできず、

助産師さん二人がかりで巻いてもらいます。

 

 

 

あれ?予想と違うぞ?

 

促進剤の点滴が開始されました。あの時わたしを散々苦しめた促進剤。

 

私は心の中で促進剤に勝利宣言をしました。

 

 

むははは!今日の私は無敵なのだ!

ニヤニヤする私に気付いた助産師さんが言いました。

 

「どうかされました?」

「い、いえ!何も…。」

 

危ない危ない。思わず顔に出ていたようです。

 

主人は枕元の椅子に座り、私たちは実習生も交えて談笑しました。

(前回と違って余裕の表れ)

 

 

30分もすると、お腹の張りを感じ始めました。

 

ふふふ、陣痛よ。今回の私にはどう頑張っても歯が立たないぞ?

 

 

1時間もすると、張りは痛みへと変わってきました。

 

陣痛よ。

なかなかやるじゃないか。

ちょっとは本気を見せてきたか?

これで少しは楽しめるってもんよ。

 

「フー。」痛みに合わせて深呼吸をします。

 

「痛いの?」

主人が聞いてきました。

 

「あ、うん。まあまね。たいしたことないけどね…。」

そう答えながらも、私の頭の中は激しく混乱していました。

 

 

痛みは徐々に増してきています。

 

あの勝利宣言は何だった?麻酔の効きが弱いのか?

それともこれくらいは普通なのか?

 

 

私はだんだんと無口になり、1分おきに襲って来る陣痛に耐えていました。

 

大丈夫。前回に比べたら…。

 

そこへO先生が顔を出しました。私の様子を見て一言。

 

「痛いの?早く言ってくれればいいに。

無痛分娩なんだからさ。麻酔もうちょっと増やすね~♪」

 

なんだよ、もうっ!

 

冒頭で先生の考えによるところが大きいと書いたのは、こう言う訳です。

 

陣痛を感じなくても、産むことは可能でした。

 

本当に無痛!

 

先生が麻酔の量を増やした途端、陣痛は嘘のように消えました。

 

消えたのはいいものの、お腹の張りがまったく感じられなくなってしまいました。

これ、いきむタイミングわからないよね?

 

こんなに効いて大丈夫なのかな。

 

助産師さんが内診をして声を張り上げました。

 

「子宮口、もう全開!」

 

 

実習生二人は私の足元からさらに離れた場所で、

緊張した面持ちで見守っていました。

 

「さっきから麻酔がよく効いてて、いきむタイミングがわかりません!」

 

私は焦って助産師さんに言いました。

 

「大丈夫よ。私がモニターを見ながら陣痛の波に合わせて合図をするから、

それに合わせていきんで。」

 

「はいっ!」

 

 

隊長、どこまでもついていきますっ!

 

スピード出産

 

そして、隊長…いや助産師さんの「いきんで!」という掛け声に合わせていきむこと3回。

 

娘は無事産まれました。

2時間52分のスピード出産でした。

 

 

産まれたばかりの娘を胸の上に抱き、私は娘の名前を呼びました。

 

「○○ちゃんはママに早く会いたかったんだね!」

 

私の頬を清々しい涙が伝いました。

 

ああ、なんて可愛いんだろう…。

しかし、ガッツ石松似で生まれてきた息子の妹は、やっぱりガッツ石松なのでした。

 

 

私は絶対に女の子が欲しいと思っていたので、

自分でできる限りの産み分けは色々と試しました。

 

お腹の赤ちゃんが女の子と分かった時の喜びは相当なものでした。

 

体重3200g、身長48㎝、やっぱり髪の毛がフッサフサの立派な赤ちゃんでした。

 

 

ちなみに、心配をされるといけないので言っておきますが

、現在は息子も娘もガッツ石松には似ていません。(ガッツに失礼だな)

 

今度は研修医⁉

 

傷口の縫合時は、突然現れた研修医に度肝を抜かれました。

 

(O先生はきっと確信犯です。

私ならなんでも受け入れると思ったのでしょう。

甘く見られたもんです)

 

 

結局、研修医に縫合してもらいましたけど(笑)なんて心の広い私!

 

…ていうかね、もうね、いいんです。

私のお股なんてどうなろうと…。

 

自分で目にするところじゃないから気にならないっていうね、

もう投げやり戦法しかないです。

 

「へえ、うまいね。やったことあるの?」

 

「はい。この前なんちゃらかんちゃらで…。」

 

O先生と研修医が二人して私のお股を覗き込みます。

…お母さん、ごめんなさい。

 

 

実習生がやってきて、言いました。

 

「おめでとうございます!今日は本当にありがとうございました!

とても勉強になりました。感動しました。」

 

「たぶん普通のお産の方が感動するよ?でも赤ちゃんが産まれる瞬間は

どんな時も特別かあ。これからも頑張ってね!」

 

 

娘は今小学3年生。学校ではおしとやかキャラですが、

家ではひょうきんで、しっかりと笑いがわかる子です。

 

本をたくさん読み、最近は主婦の副業で記事を書く私を真似てか

「小説」をかくほどになりました。

 

娘とは女同士ということもあるのか、一緒にいるととても楽しい!

 

我が家に笑いが絶えないのは、娘のおかげです。

 

自然分娩vs無痛分娩

 

確かに、息子を自然分娩で産んだ時の方が込み上げるものは大きかったように思います。

 

達成感が違いますからね。

 

あの痛みを味わってこそ母親だ!

 

みたいに言われることもあります。

 

いかにも日本人らしい考え方ですね。けれどそれは違うと思います。

 

10カ月の妊娠生活で、女性はお母さんになる心づもりができているのです。

 

どう産もうが、目の前で泣いている我が子がいれば放っておけるはずがないのです。

子どもを育てていくうえで、自分も母親になっていくのですから。

 

 

陣痛を味わっての自然分娩ももちろん素晴らしいです。

 

苦しみの先に待っているゴールは一層輝きます。

 

 

 

自然分娩は、赤ちゃんに会う喜びを一層際立たせてくれる苦しい通過儀礼のようなもの。

 

無痛分娩は出産そのものを楽しむもの。

 

 

どちらにも良さがあります。

 

しかし、それを理由に悩んでいる妊婦さんがいたら、

私は迷わず無痛分娩を勧めますけどね。

 

 

 

一人目の出産体験談はこちら。すごい難産でした!

想定外の難産!私のお産は促進剤を使っての誘発分娩でした。

 

 

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HIROKO

2人の小学生の子供と理系な夫と暮らしているHIROKOです。2人の子供のしつけや病気のこと・飼っていた猫の話・義両親やママ友との人間関係の悩み・過去の壮絶(?)な恋愛の話・・・などなどを書かせてもらっています! HIROKO自己紹介はこちら 私の記事一覧はこちら
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